22 2016

日常的に漢字を使わなくなると学力は落ちる

隙間時間を利用して、テストの勉強内容・時間を記録するレコーディングノートへコメントを書いています。今回は、コメントに返信するだけでなく、個々に呼出をしてアドバイスをしていこうと思います。

生徒はレコーディングノートにテストの振り返りコメントを書き、私に提出します。そもそもコメント不備で突き返された生徒が4名いましたが、コメントが書いてあっても、そこには歴然とした差が生まれています。

このようなコメントを書かせると文章力が如実に現れてきます。いかに深くテストについて分析をしているかが垣間見えます。

ですが、細かい内容面は置いておくとして、もっとベーシックな部分で問題がある生徒がいます。これについて、日々考えている事を書いておこうと思います。

それは、漢字を使わない生徒です。


なぜ漢字を使わないのか


コメントを見ていると、使うべきところで使えていない生徒が多いことに気づきます。果たして使っていないのか、使えていないのかは定かではありません。

実例:漢字を使わない子のコメント


実際のコメントから1つ引用してみます。本人以外は誰だか絶対分からないでしょうから、原文そのままで書きます。

りかでもんだいをひたすらとく。で、わからなかった所とか分かるまでやったこと。



これは「テスト勉強でやって良かったと思うこと」というコメントです。

せっかくですから添削してみましょう。

理科で問題をひたすら解き、分からなかった所を分かるまでやったこと。



「りか」「もんだい」「とく」「わからなかった」このあたりが漢字で書くべきものです。ちなみに、同じページに「理科」「問題」「解く」は漢字で書かれています。というか、これらが分からない子はウチの塾で授業について行くことはできません。私は中学生向けに授業をしていますので、小学生の知識が不足しすぎている子には適していません。

極めつけは、1つの文の中で「わからなかった」をひらがなで書いた直後に「分かるまで」と漢字を使うところ。文学的な効果でも狙っているのでしょうか。

ちなみに、この子は1つ前のコメントでちゃんと「理科」と書いています。……なぜ2回目はひらがなで書いた。

見た目重視なのかもしれない


なるほどなるほど、確かにひらがなで書くとフェミニンな雰囲気がします。女子ならそういう考えはあるかもしれません。

ですが、そういうのは友だち同士のラインとかでやって下さい。他人に提出する文章に用いるのは失礼です。読んでいて大変残念な気持ちになります。

男子が同じ事をやったら気味が悪いだけです。勘弁して下さい。

考えることが面倒になっている表れ


恐らく、殆どの場合ちょっと思い出せば書ける漢字ばかりでしょう。その「ちょっと」を面倒くさいと考えてしまい、ひらがなで書いてしまう。私が想像するに、きっとこれが正解だと思います。

まあ、本当に分からない漢字があるのかもしれませんが、中学生が日常的に書く文章において、それほど難しい漢字があるとは思えません。彼らが教科書で習う漢字の方が余程難しいですし、私ですら書けない(書けなくなっている)漢字もあります。

文章に使う漢字はもっと基礎的なものばかりです。それを「書かなく」なるのは非常に危険だという事に気づいて欲しいのです。

きっと、彼らは軽く捉えていると思います。私はそうは思いません。実はもの凄く深刻な問題に発展する可能性を秘めた事なのです。

漢字を使わないのは何がマズいか


アウトプット習慣が失われる


最大の欠点はコレです。文章を書くとき、漢字をこまめに使うこと。これは、言うなれば細かい漢字テストを常時行っているようなものです。

記憶した知識の中から、求められたものにふさわしいものを的確に引っ張り出す。これがアウトプットです。漢字を使って文章を構成することは、頻繁にアウトプットの作業を行っている事になります。

漢字を使わないという事は、この作業を放棄しているのと同じです。

ただ漢字が書けなくなる、だけでは済みません。1つ1つ考える習慣が失われるわけですから、いざ本気で頭を動かそうとしても、突然上手くいくはずがありません。こうして「考えられなくなる頭」に固定化されてしまう危険性をはらんでいます。

気づいたときには書けなくなる


漢字が「書けない」ならともかく、「書かない」という選択をする場合があると思います。タカをくくっていると、いずれ「書かない」が「書けない」になってしまうのです。

さて、保護者世代の方はこんな経験はありませんか?

「あれ?カタカナの『ぬ』ってどう書くんだっけ?」

……あまり使わないですからね、「ヌ」。カタカナでヌって書くのはボジョレーヌーヴォーくらいしか思いつきません。ていうかヌーヴォーってローマ字で打ちづらいです。そのくらい使いません。

どんなにベーシックな知識でも、使わないものは忘れます。ひらがな・カタカナのような、「そんなの絶対忘れるわけないじゃん」というものすら、忘れてしまう可能性があるのです。

テスト勉強のためだけに習った漢字など、どんどん忘れてしまいます。繰り返しに勝る記憶方法はありません。日常生活で繰り返し使うことで、より深く定着し、忘れることを防ぎます。

同音・同訓異義語に弱くなる


同じ読み方で異なる漢字を使う。これが同音異義語や同訓異義語です。実際に使い分けをするには知識だけではなく、経験がものを言います。

定番なのは、「はかる」でしょう。

測る・図る・量る・計るの4つは小学生レベルで登場します。これをちゃんと使い分けできるようになるには、ただ授業で習うだけではダメ。しっかり文章中で使ってやることで身につきます。

例えば、これを漢字で書けますか?

「はかりしれない」ほど大きな建築物に僕は圧倒されてしまった。

正解はのちほど。

これらをひらがなで処理しているうちは、絶対に使い分けなどできるはずがありません。そういえば、「絶対」と「絶体」も同音異義語ですね。将来的にPCを使って文章を書くときも必要な知識ですので、漢字を書く習慣をつけ、使い分けを自然に身につけておくと良いでしょう。

まとめ


学力の伸び悩みを抱えている人は、まず漢字を使わない悪癖を見直して下さい。一見関係なさそうに見える部分に好影響が出てくるはずです。

たかが漢字を書かないだけでしょ?と思っているのは非常に危険なことです。漢字を書かないことが、あらゆる学習面において計り知れない悪影響を及ぼす可能性があります。

今心当たりのある人はすぐに改善しましょう。中2なら高校入試に響きますし、小学生なら中学校での学習に大きな影響があります。

私もコメントを手書きするときは、できるだけ漢字を使うようにしています。それでも忘れているのはきっと年のせいです。
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