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24 2016

これから受験生になる高2生へ ~ 偏差値にダマされてはいけない

タイトルはちょっとした皮肉です。現役で大学へ合格しようと考えている受験生の大半は、高3になる=受験生になる、と思っています。それは受験学年になるだけのお話であり、本来高2から受験を見すえた準備をしていないといけません。

これから受験生になる「と思っている出遅れた」高2生へ、ささやかながらアドバイスをしたためておこうと思います。

ところで、ウチの塾に通っている高校生の大半は、2~3番手校の生徒です。当初ほとんどの生徒は指定校推薦で大学を狙っていますが、2つの理由により、一般入試に切りかえるケースがあります。

1つは、成績が好調で、実力も付いてきたため欲が出てきたパターン。実力さえあれば、自分の好きな大学を受験できるのが一般受験の唯一のメリットです。唯一の、は言い過ぎかもしれませんが、指定校推薦で同じ大学に入れるのなら利用しないテはありません。

もう1つは、指定校推薦枠に自分の行きたい大学・学科が無いパターンです。こればかりは過去の先輩達の頑張りいかんで毎年変化しますから、本人達にはどうしようもありません。目標が明確になっている生徒ほど妥協はできません。やむなく一般受験に挑む、ということになります。

彼らは塾から(というか私から)情報がもたらされますので、既に受験に向けて作戦を立て、スタートを切っています。だから、いよいよ受験生だから頑張らなきゃ!なんてノンビリしたムードでは無いのです。

最も怖いのは、トップ校以外に通っていて、指定校推薦を取るには成績が不足しているため、不本意ながら一般受験に回った高校生です。このような受験生に成りきれていない人たちへエールを送ります。とはいえ、最も読んで欲しいのはこれから高校へ入学する元:中学生だったりするのですけれど……

いくつか書きたい事がありますので、まずは志望校選びの段階で勘違いしやすい「偏差値」について、まとめていきます。くり返しますが、メインターゲットは「2番手・3番手」の学校へ通う高校生です。トップ校の子はこんなの読んでないで我が道を突き進んでいた方が有益でしょう。

自分の高校のレベルを知る


高校は自分と同レベルの学力を持つ生徒のみで構成されています。そういう場所で数年間過ごすうちに、客観的な視点で自分たちの高校の学力レベルを捉える事が難しくなってきます。平たく言えば、校内での順位のみ意識している生徒が大半、という事です。

若干乱暴な分け方ではありますが、神奈川県西地域の高校を偏差値に着目して分類してみると、下の図のようになります。


さすがに具体的な高校名を出すのははばかられますが、学区内の方なら大体察しが付くのではないかと思います。例えば、今年の入試で大幅に倍率が上昇した人気のS高校は、偏差値的に中堅進学校に該当します。ただし、理数コースに限って言えば上位進学校クラスにあたるでしょう。……殆ど名指しに近いような気がします。あわわわ。

さて、偏差値50といえば、さすがに中学生でも「平均」である事を知っているでしょう。偏差値がよく分からない人は受験以前にその勉強から始めて下さい。文系でも数学Ⅰでやりましたよね?トップ校へ進学する生徒は、中学校内での偏差値が大体65以上。偏差値は正規分布で75程度が上限ですので、相当ハイレベルな生徒である事が分かります。まあ、トップ校ですし。

ところが、高校へ入ると偏差値は激変します。今まで偏差値65だった子の校内偏差値は、45~50くらいへ下がります。もちろん入学してからの努力次第でいくらでも変動します。入学当初の実力通りなら、という前提です。

偏差値というのは、母集団の中での位置を表します。今までは中学生全体の中で上位、という位置づけでした。だから偏差値も高い。ところが、高校のメンバーは自分以上のレベルの子しかいません。その集団の中だと、偏差値65は中堅になってしまうのです。それが、偏差値の下がるカラクリです。

中堅校では全く反対の現象が起こります。

中堅校は図の通り、高校受験時に偏差値50前後の子が進学します。今まではどう頑張っても中位あたりをウロウロ、という成績です。ところが、高校へ行けば周りは同じ偏差値50前後だった子ばかり。入学してからコツコツ頑張って行けば、オール4以上は確実です。定期テストの偏差値も、60以上を取る事ができます。

ここで感覚が麻痺してしまうのが怖いのです。1~2年間高校生活を続けているうちに、偏差値がどんどん上がっていく。もちろん努力の成果ですので素晴らしいことなのですが、自分の高校の中での偏差値60の意味を正確に捉えておくことを忘れてはいけません。

自分がいる高校のレベルはどのあたりなのか。
自分はその高校でどの位置にいるのか。
高校という枠を外したとき、自分はどの程度の位置なのか。

トップ校の偏差値40と、中堅校の偏差値60ならば、トップ校の生徒の方が模試では上に来ます。受験生は志望校を選択するとき、この現実を常に意識しておいて下さい。

高校受験の偏差値と大学受験の偏差値は全く違う


高校受験のとき、偏差値50の高校に入学したとしましょう。このあたりでざっくり言うとA高校やI高校、HS高校あたりでしょうか。

その子は高校入学後、周りのペースに合わせて人並みに勉強し、中位をキープしてきました。いよいよ一般受験で大学受験に臨んだとします。

その生徒が偏差値50の大学に入るのは、無理です。

どこかのCMで見た気がします。「ダメだと諦めるのはまだ早い」とか、そんなフレーズだったような……うろ覚えなので適当です。

夢を持たせるのは構いませんが、無理なものは無理です。

そう、前提が「周りのペースに合わせて人並みに勉強し、中位をキープしてきた」ですからね。偏差値50の高校から偏差値50の大学へ行くには、少なくとも高校で一桁の順位が必須でしょう。それでも厳しいのが現実ですが。

なぜそのような事になってしまうのか、分かっていない高校生があまりに多い。そこに中堅校から大学受験をするときの罠があります。

先ほどの偏差値の図を、大学受験バージョンにしてみると一目瞭然です。


偏差値は「母集団における位置」を示すことを先ほど書きました。ここがポイントです。高校受験は、中学3年生の95%以上が受けています。つまり、母集団は中学生全体、と考えて良いでしょう。

一方、大学受験はどうでしょうか。大学進学率は約50%。高校生の約半分が大学に進学しています。もちろん進学を志して失敗し、異なる進路を選ぶ子もいるでしょうから、「大学受験を試みる割合」は多めに見積もって60%程度でしょう。

大学受験の母集団は、全高校生の6割未満です。図中の「中堅校」から大学に行こうとするとき、大学受験をする高校生の最低レベルに位置します。聞こえが悪いのは承知の上でくり返しますが、「最低レベル」なんです。

図は多少極端ですが、大きく外れてはいないでしょう。高校の偏差値が50なら、その高校の平均レベルの生徒は、大学受験の偏差値が40前後になります。図では30代になっていますが、その可能性も否定できません。

だからといって受験そのものを諦めろと言っているわけではありません。これらの事実を知らずに受験を志すのが危険だと言いたいだけです。

◇あるAくんの大学受験ストーリー◇
仮にAくんとしましょう。彼は中堅校で努力を重ね、上位1/3くらいに位置する生徒です。校内では「勉強が出来る部類の生徒」という認識で、自分でも勉強に対する苦手意識はありません。

模試は進研模試が学校で行われ、全員受験することになっているのでちゃんと受けています。やはり定期テストとは勝手が違い、なかなか8割は取れませんが、学校内でも相変わらず上位を取れています。

そんなAくん、高3になり大学受験をする事に決めました。中堅レベルの高校に通っているという自覚はありますから、大学も中堅レベルを目指します。確か「日東駒専」というところが中堅レベルだったので、そこが目標です。

さてAくん、いわゆる全国模試を受けたことがありません。学校の先生からも模試は受けておいた方が良いと言われたので、夏休みに某大手予備校の全国模試を友人たちと一緒に受けに行きました。結果が楽しみですね。

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さて、ここで予想されるAくんの志望校判定は、確実に「E」です。そして、夏にその事実を認識しても手遅れです。

問題はたった1つ。それは認識不足です。日東駒専は中堅レベルですが、大学受験をする母集団の中での中堅です。世間的には知名度も高く、とても気軽に入学できるような大学では決してありません。

Aくんが志すのはもちろん素晴らしいことです。でも、それが身の丈に対してあまりにかけ離れているのが問題のなのです。「中堅」の意味が違います。

大学受験と高校受験での偏差値が全く異なるという事実を知らないまま受験校を決めるのは、あまりに危険な事です。でも、それを誰も教えてくれません。世の中の受験情報はトップ校を基準に流されています。2番手、3番手校の立場から挑む大学受験情報は皆無と言ってよい少なさなのです。


学校間格差は個人の努力で埋めるしかない


ここまで読んで、「じゃあ、中堅の高校から名の通った大学に入るのは諦めろとうことなの?」と思ったかもしれません。まあ、そう思われても仕方の無い書き方ですし、無理もありません。

違います。

重要なのは、自分の位置を客観的に知ること。
そして、それに対して的確な準備と努力を重ねる事です。

前述のAくんのように、高3になるまで全国模試を受けたことが無い、という高校生は山ほどいます。これでは井の中の蛙です。トップ校の子は良いんです。彼らは中学時代から客観的な視点を身につけているからこそ、トップ校に入れるだけの能力を身につけられたのですから。中堅校の生徒は、早い時期に全国模試を受け、己の現在地点を知り、高い目標に到達するには何をすべきか考えるべきです。

学校に依存して、学校のペースで勉強して受かるのは、学校の偏差値なりの大学です。中堅高校の生徒が中堅大学に入るには、学校の偏差値を飛び越えた学習が必要だということ。これを如何に早い時期に知っておくかが受験の鍵を握っています。

自分の通っている高校の偏差値は動かしようがありません。その中でトップクラスにいたとしても、受験生全体での位置はトップクラスでは無い。それを知っているからこそできる努力があるのです。少しでも早く、少しでも高い意識を持って受験勉強に取り組めば、通っている高校のレベルなど不問でしょう。

しかし、並大抵の努力ではないのも確かです。あとは何よりも優先してその大学を目指す、という熱意が鍵を握る事でしょう。


まとめ


私はちょうど1年前の春休み、今の高1生にこの話をしました。飛び越える壁が高いほど、早い準備が必要です。高3生になったから受験生だ、受験勉強を始めるんだ、なんて余裕をかましている連中を置き去りにするレベルの早さです。

2番手・3番手校から大学に行く場合、指定校推薦が最も楽なのは間違いありません。しかし、一般受験をしようと決めたならば、一刻も早く現在自分が立っている位置を確認しましょう。でも、自分の立ち位置を確認しているまさにその瞬間、すでに全力で走っているライバルがはるか先にいるということを忘れてはいけません。

受験はフライング上等です。いち早くスタートを切るために、正しく自分の実力を見つめてみてはいかがでしょうか。

現在高2にしてセンター試験を解き、科目によっては既にかなりの得点を取っている1人の生徒がいます。それは、いち早く入試に向けて目標を定め、自分のレベルと志望校のレベルを客観的に捉える事が出来ていたからです。

2年前、彼は私に宣言をしました。

「大学入試でリベンジを果たす」

それは高校入試直後の事でした。早いというのは、このレベルなんですよ。
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