25 2017

小中学生が作文を書くときに1番気をつけたいこと

来週からGWが始まります。
毎年、ウチの塾では神奈川県私塾協同組合主催の作文コンクールへ応募する作文を、GWの宿題にしています(もちろん他にも宿題が出ますが)。
小学生・中学生が作文を書く機会はそれほど多くありません。
少しでも機会を作ろうという目的で、強制的に書かせているという訳です。

世間でささやかれているように、一昔前と比べて、最近の小学生・中学生は文章を読む機会が減っています。
では書く機会はどうかというと、むしろ増えているのではないでしょうか。
保護者世代の記憶だと、日記や読書感想文がすぐに思い浮かぶことでしょう。
きっと書くのが大変だったり、嫌だったりしたから必要以上に強い印象が残っているからですかね。

長い文章に限定すれば確かにその通りですが、2~3文程度の短い文章なら小中学生はしょっちゅう書かされています。
ノートにその日の内容に関する感想を書かせたりする先生もいらっしゃるし、こまめに文章を書く手立てをされる先生は多いです。

中学生ならば、実験のレポート考察・感想、授業のまとめ、鑑賞の感想などなど、200字程度の文章は毎日のように書いています。

これだけ文章を書いているはずの小学生・中学生が、なぜ作文を上手く書けないのでしょう。
理由は2つあると考えられます。
1つは書き方を教わっていないこと。
もう1つは添削を受ける機会がないことです。

作文の書き方を教わらない小学生


最初に作文をするのは小学校2年生あたりです。
そのとき原稿用紙の使い方は教わりますが、「文章の書き方」は教わりません。
ぶっちゃけた話、先生も「文章の書き方」なんて意識されないと思います。
息を吐くのと同レベルの自然さで先生たちはサラサラ文章を書き上げることが出来るからです。
当たり前のように出来る事は、やり方なんて分かりませんものね。

ほら、アレです。
階段を上るときの足の動かし方とか意識したことありませんよね?
私はよく上っている最中に意識して逆にコケそうになります。

子どもたちも何となく文を書き始めます。
とりあえず日記のような書きやすいもので慣れ、だんだん感想文へと進んでいきます。
口頭で話すことは出来るわけですから、それを文字に起こせば文章が書けてしまう。
先生も、とりあえず形になっていればOKという線引きをする。
結果、文章の書き方を習わないまま文章を書けるようになってしまうのです。

なんだ、結局書けるようになるんだったら良いじゃん?

と思われるかもしれませんが、何の指導もされていない普通の学力の中学生が書いた文章を読むと、目眩に襲われます。
百歩譲って論理立てて書けとは言いませんが、「てにをは」くらいはまともに書いて欲しいところです。
接続詞ばかりの文章は美しくないと否定されがちですが、中学生なら接続詞の使い方は正確になっていなければいけません。

しかし、無理はありません。
何しろ彼らはほとんど「添削」を受けたことが無いからです。

誰も文章を直してくれない


言葉の使い方が間違っているとき、指摘されるのは嫌かもしれません。
間違っている自覚が無いまま見過ごされてしまうのは、もっと嫌では無いでしょうか。
先生は指導している児童・生徒が多いため、1人1人の文章を細かく添削していたら倒れてしまいます。
中には丁寧に指摘をされる先生もいらっしゃるでしょうが、それは神レベルの対応。

私はそんなにたくさんの生徒を指導していないので、超細かく指摘します。
生徒からしてみれば口うるさい先生だな、と思われているでしょうが、塾が見過ごしたら誰も指摘しないままでしょう。
ちょうど今日の授業も、「関心」の言い回しを指導しました。
「関心しない」と書いていたので、いくつかの言い回しと同音異義語との比較を解説しました。
この細かい指摘の積み重ねで、言葉の力は伸びていくからです。

作文の書き方を習っていない子がちゃんと文章を書けるようにするには、ことあるごとに指摘と改善を繰り返していくのが良いでしょう。

たった1つアドバイスをするなら


壮大な前フリはここまで。
本題です。

小中学生の作文を改善するのに、特効薬はありません。
ついさっき書いたとおり、指摘と改善を繰り返すしか無いのです。

それでもなお、即効性のあるアドバイスを試みます。

「句読点をつけよう」

それだけ。

これを読んでいるのはほぼ全員親御さんでしょう。
お子さんの書いた文章をよく読んで下さい。
驚くほど句点や読点をつけない子が多いのです。

ちなみに補足しておくと、句点=「。」で、読点=「、」です。
いわゆる「まる」や「てん」ですね。

句点があることで、作文は一気に書きやすくなります。
また、読点があることで、作文はとても読みやすくなります。

句点をつける=1文を短くするという事です。

小中学生の書いた文章のうち、わかりにくい原因の1つが「1文がやたら長い」ことで、ひたすら「まる」を打つこと無く文章がどんどん続いていくものですから、最初は良いのですが、文章が長くなって行くにつれて、文章の最初で言わんとしている事と全く関係ない結びになってしまったり、書いている本人が一体どう話を展開していったら良いのか迷子になってしまったりするため、しまいには主語と述語のつながりや、理由と結論のつながりがあやふやになってしまう結果になるのです。

ね、わかりにくいでしょう?
上の1文は、原稿用紙の半分強のボリュームがあります。
もしスピーチ原稿でこんなの書いたら、しゃべってるうちに息が切れて呼吸困難になってしまいます。

さらに上の文の読点-「てん」-を抜いてみましょう。

小中学生の書いた文章のうちわかりにくい原因の1つが「1文がやたら長い」ことでひたすら「まる」を打つこと無く文章がどんどん続いていくものですから最初は良いのですが文章が長くなって行くにつれて文章の最初で言わんとしている事と全く関係ない結びになってしまったり書いている本人が一体どう話を展開していったら良いのか迷子になってしまったりするためしまいには主語と述語のつながりや理由と結論のつながりがあやふやになってしまう結果になるのです。

もはや嫌がらせです。

適切な長さで文を切り、かつ適当な接続詞を入れると、こんな感じになります。

小中学生の書いた文章のうち、わかりにくい原因の1つが「1文がやたら長い」ことです。
ひたすら「まる」を打つこと無く文章がどんどん続いていきます。
最初は良いのですが、文章が長くなって行くにつれて、最初で言わんとしている事と全く関係ない結びになってしまいます。
また、書いている本人が、一体どう話を展開していったら良いのか迷子になってしまいます。
しまいには、主語と述語のつながりや理由と結論のつながりが、あやふやになってしまう結果になるのです。

多少は読みやすく、伝わりやすくなったと思います。
実際に生徒へこの指摘をした上で書き直させると、それだけで伝わりやすい文章に変わります。

何より、書いている本人も楽です。
1つの文章が短いことで、書き手も文章の全体像を理解しやすく、主述があやふやになりにくいですからね。

子どもたちの心理からすると、「なるべく長く書かなきゃ!」という強迫観念からか、1つの文もだらだら長くなりがちです。
相当な文才が無いと、1文を長く、かつわかりやすく、美しく書くのは至難の業です。
だから私の書く文章は1文が短いのです。才能なんてどこに転がっているのでしょう。

まとめ


文章を上手く書くメソッドはたくさんあれど、小中学生に役立つものはあまりありません。
ビジネスに絡めないと、ノウハウ本は売れないですからね。

もちろん細かい事を言い始めたらキリはありませんが、ほんの少し気をつけるだけでぐっと改善します。

それが、「句読点をつけよう」です。

「まる」を使って1文を短くし、「てん」を使って読みやすくする。
内容が格好良いのも大変結構な事ですが、まずは伝わるように書かないと。
毎年書かせている作文コンクールの作品の中には、シャープな意見が多々あります。
さすがは子どもの発想とうならされるようなものはあれど、伝わりにくいものが多いのもまた事実。

生徒たちに1つだけアドバイスを送って、あとはどうなるか見てみようと思います。

あ、もう1つアドバイスがありました。

漢字を使え!!(主にAくん)
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